
現代の自動車の多くは、車輌の各センサーからの電気信号をCAN(車内ネットワーク)で各制御機器が共有しています。
注目は、センサーの信号がそのままCANに流れているのでは無く「これは水温です」という情報に変換されている部分です。
例えば水温センサーなら生のセンサー信号ではく、センサー信号を受信した機器が「今の水温は80度」と変換してCANに流します。
ザックリした説明ですが、OBDIIポートなどに接続する追加メーターに表示される情報は、この「今の水温は80度」という物です。
つまりCANには「数値化する機器」を介して接続する必要があるのですが、この機器は車種によって取り付けられている場所も種類も異なります。
軽量化でアレコレ撤去した結果、他の車種では大丈夫だったのに、一部車種だけCANエラーでエンジンが掛からなくなった…のような事も耳にしました。
前置きが長くなりましたが、ここからがガソリン残量の話です。
今回はGRヤリスを例にして、ガソリン残量の話をします。
GRヤリスのセンダーゲージの信号はCANで共有されていますが、センサー信号を変換してCANに流しているのはメーターパネルです。
このため「MoTeCディスプレイロガーを使うから純正メーターは撤去しました」…の場合は、CANからガソリン残量の情報は入手できません。CANの情報が必要な場合はメーターを残す事が必須です。
CANに関しては、パソコンで
「WordやExcelのようなソフトを使える」
と
「WordやExcelのようなソフトを作れる」
に
必要なスキルが異なるように、MoTeCのセッティング等とは別の知識が必要です。
最近ではCANを自由自在に扱える人が増えつつありますが、そうではない人のためにGRヤリスのセンダーゲージの情報に関しては弊社でファイルを用意しており、弊社でMoTeCディスプレイロガーをお求め頂いたGRヤリスのオーナー様にお付けしております。
興味のある方は是非御相談ください。