MoTeC その他 コラムアウディクワトロRS001

 グループBは、市販車(400台以上生産された車輌)をベースとしたラリー競技の最高峰。盛り上がりに歯止めが掛からず、最終的に「400台売れば問題ないだろ」と、各メーカーが限定のモンスターマシンをどんどん製造(フェラーリF40やポルシェ959もこの枠)して、世界の自動車ファンが狂喜乱舞しました。

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最終的にV12のクワッドターボまで行くのでは…などと囁かれていたグループBですが、性能だけではなく参戦コストにも歯止めが掛からなくなる事を危惧し、排気量や出力上限、車輌重量の制限を厳しく抑えたグループSに切り替える構想がありました。

結局、グループBで死亡事故を含む大事故が多発したため、グループSよりもさらに性能を抑えたグループAが発足。グループSは実現しませんでした。

しかし、来たるべきグループSに向けて各メーカーは水面下でマシンを製作していました。アウディクワトロRS001もそのような中で製作された1台です。

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このミッドシップ4WDのプロトタイプは、完成早々にテスト走行でクラッシュ。グループSが白紙となった事もあり、偶然撮影された数枚の写真を残して歴史の闇に消え去りました。

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そして現代。
何の資料も残されていない幻のRS001を、当時の写真から3Dモデルを作成し、完成させてしまったのでがデイブ氏です。
シャーシはクロモリのフレームとカスタムボディを組み合わせることで、グループSに合致する重量1001kg。TT RSの5気筒2.5Lを756psにチューニングして搭載。

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・エンジンはMoTeC M150で制御 https://onlineservice.jp/shop/ecu.html
・PDM15&PDM30で電力供給 https://onlineservice.jp/shop/pdm.html
・C185ディスプレイロガーでメーター制御 https://onlineservice.jp/shop/display.html

エンジン制御や電源管理にMoTeCを利用する利点は、今さら説明せずとも皆様御存知だと思いますが、今回注目したいのはC185ディスプレイを使用したメーター制御です。

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ダッシュパネルにはオリジナルに敬意を表してアナログメーターが並んでいますが、実はこれらのメーター、センサーが接続されていません。
MoTeC ECUのセンサー情報を受信したC185ディスプレイロガーが、アナログメーター用に変換した信号を出力してメーターを制御しています。

このように、特別な1台を製作する際にも、シンプル且つスムーズな仕上がりを目指せるのがMoTeCです。


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